鮎の放射線濃度は下がりやすい、その原因と考えられていること。

一昨日、このブログに記事を書いた「ギョギョ!さかなクンもアピールした、日本一のアユの川、那珂川」に続報となる新聞記事が掲載されたので紹介。

鮎の放射線量_新聞記事
▲2013年7月2日「朝日新聞」3面

同じ河川であっても、鮎とウグイなど、魚種によって計測された放射線濃度が違うといいます。

魚種によって放射線濃度はなぜ違うのか?

湖や河川など、魚たちの住んでいる環境によって放射線濃度は大きく違うと報じられています。
放射線濃度が下がりにくかった魚種はヤマメ・イワナ・ウグイなど。一方で鮎は一時基準値を超えたが、放射線濃度は順調に下がっていったと言う。

この放射線濃度の減少傾向の違いについて、栃木県の水産試験場では各魚種のえさの違いが濃度の違いになって表れているのではないかと考えている。
ご存知のように、鮎は藻類を食べ、ヤマメ・イワナは水生昆虫を好む、ウグイは昆虫も食べる雑食。

放射線物質蓄積の流れは、大気→森林→落ち葉→昆虫→魚、という具合に移行して蓄積されたのではないかと推察している。

鮎の放射線濃度はなぜ低いのか?

食物連鎖のピラミッドにおいて、種が頂点に近づけば近づくほど、水銀などが濃縮されることが知られています。
鮎の例でいえば、食物連鎖のなかで昆虫が入らないことでピラミッド自体が低い、もしくは階層が浅いことが考えられます。

他にヤマメ、イワナと違っている点として、鮎が一年魚である点が挙げられている。セシウムなどの放射線物質を蓄積したまま何年も生き延びることはなく、一年で世代交代をする。

最後にまとめとして

スーパーで農作物などを購入する際、自然に原発事故が起きた近くの地域を避けてしまうことがあるかもしれない。
勿論、出荷前に適正な検査を通過したものだけが、流通しているのであろうことは誰でも知っている。しかし、一部の企業が起こした消費期限の粉飾や、原産地表示の虚偽表示などの経験から、100%信頼ができなくなっている消費者が多いのも事実だ。
この点に関してはニュースを報道するメディアの罪も深いものがあると思う。風評被害を乗り越え、那珂川をはじめとした東北河川の鮎釣りが、かつての賑わいを早く取り戻してもらいたいと切に願います。

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